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七面山別当より別当 内野 光智
功徳のお裾分け(みのぶ誌2021年4月号より)
 春一番が吹き雪景色の敬慎院境内の木々の枝先には新芽が赤く顔を見せはじめ厚く張った一之池の氷も日に日に薄くなってまいりました。
 コロナ禍による世の中への影響は様々なところに及び、沢山の生活の変化の中で右往左往しておりますが、敬慎院も世の中の事情に漏れず登詣の方が減ると食材の消費量も必然と減少し食品が滞留しはじめてまいりました。
 大抵の食品はご信者の皆さまからの貴いお志の御供え物であり、七面大明神の功徳が詰まった大事な御供え物であります。少しでも多くの方に触れていただきたく、お下がりを職員やお参りの方々で頂戴するほか、山梨県内の引きこもり支援団体月例集会時の御茶菓子に、またお米をフードバンク山梨にお裾分けさせていただきましたこと、この場をお借りしてご報告申し上げます。
 コロナ禍、仕事を失い家庭事情がままならずフードバンク支援を求める件数が急増しているとのことです。
 皆さまからの御供え物の一端が困っている方の力となり、更なる功徳の積み重ねとなっていると御理解を頂ければ幸いに存じ、今後とも貴いお志を敬慎院にお向け頂きたく宜しくお願い申し上げます。
 敬慎院の随身門には各ご家庭から御来光を遥拝することができるよう「有限会社さくら」さんがライブカメラを設置して24時間映像を配信しており、コロナ禍登詣を断念された方や、まだ七面山にご縁がない方にも気持ちを和らげてもらいたいと、敬慎院職員が『満月と富士山とキャンドル』を企画し、1月30日(土)夜、気温マイナス15度のなか随身門ライブカメラ前にペットボトルキャンドルを並べて幻想的な景色を配信致しました。これを機にライブカメラを活用いただき、ご自宅で七面山の息吹を感じて頂ければと存じます。
 通勤時や何気ない時間にインターネットで「七面山ライブカメラ」と検索してみて下さい。