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七面山別当より別当 内野 光智
みのぶ誌2019年11月号
 この度、台風15号・19号にて甚大な被害を受けた皆さまには心よりお見舞い申し上げるとともに、早期の復興をお祈り申し上げる次第でございます。
 9月18日・19日は山務員さん、従業員さん・有縁の皆さまが一生懸命準備を整え、身延の皆さまが万灯奉納をして下さり、身延山久遠寺総務 持田日勇猊下に大導師、庶務部長 小澤惠修僧正に脇導師をお務めいただき大勢のお参りの皆さまと共に大祭が盛大裡に挙行され、七面大明神に御報恩の誠を捧げることができました。
 現在、山務員の皆が登り下りの時に施す懸命な参道整備のおかげで石コロはきれいに除去され、足の負担が軽減されたと喜びのお声を多数いただき、山務員一同直接そのお言葉をお聞かせいただくことで七面大明神に御給仕をさせていただいていることの実感を得ている次第でございます。
 23丁中適坊は昨年の9月の台風以来断水となっておりましたが、補修が整い1年ぶりに水がでるようになりました。またその水を山道に沿ってホースを這わせ13丁肝心坊にも安定した水量を供給できるようになりました。16丁・19丁には蛇口を設置し「あそこで水を使わせてもらえるのはありがたい」と喜びの声を頂戴致しております。これは身延総合設備さんが言われぬ先の親切で設置してくれたものであり、何よりも、麓赤沢の妙福寺さんが工事費を全額負担して下さいました。
 尚、29丁は6月下旬に倒れた木が電線を巻き込み、早川町、東京電力、NTTと関係各所が協議を重ね10月24日撤去作業をする運びとなりましたので安心して通行いただけるようになります。
 多くのことはできませんが、七面大明神に対する御給仕のもと、お参りの方ファーストのスタンスで「温もりと救いがある山」となるよう努めてまいりますのでご来山のほど宜しくお願い申し上げます。