1. HOME >
  2. 七面山登詣案内TOP >
  3. 光明照世間 >
  4. バックナンバー >
バックナンバー
七面山別当より別当 長谷川 寛清
今こそ志高く七面山へ(みのぶ誌2011年5月号より)
 平成23年3月11日は、日本人にとって忘れられない歴史の転換点となりました。東日本大震災は改めて私達に自然災害の猛威と近代科学の限界を見せつけました。電報等で出来る限りのご連絡をさせて頂きましたが、未だに連絡のつかない方もおられ心配であります。毎日七面山においても、被災された方々の身体健全と、一日も早い復興をご祈念申し上げ、亡くなられた方々に心からご回向を申し上げております。受付には義援金箱を設置し、登詣された方々にご協力を頂いておりますが、さらに七面山として具体的に何が出来るかを考えて参りたいと思います。
 このような中でも、七面山に第一に登詣して、七面大明神に自身の無事を報告され、被災者の方々へのご守護を祈念される方々がおられました。七面大明神との深い信仰の結びつきに感激を致しました。震災直後は、この混乱の中で、多くの方に是非ご登詣下さいと今言えるのだろうかという逡巡がありました。しかしながら、早速訪ねて下さった信徒の方は、夢に七面大明神が現れ「こういう時だからこそ、ご祈願を絶やしてはいけない。信仰を失ってはいけない」と示されたというのです。
 七面大明神は、法華経にご縁を得た人々を本当に救いたいと考えておられます。この震災を誰よりも悲しみ、復興を願われているのは、七面大明神ご自身であることを確信致しました。
 大変な震災の中で、涙が出るほどの人の志を知りました。自分の命を犠牲にしても避難のアナウンスを続けた役場職員の女性、命がけで水門を閉めた消防団員の方々など、日本人の誇りであります。
 今こそ、法華経の高い理想で人々を結びつけていくことが必要です。七面大明神のご守護のもと、共に志を高く生きることで、必ずこの困難を乗り越えていく力を得られると信じております。