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育恩の峰より
奥之院思親閣別当 町田 英昭
身延の鷲峰より想いを伝えたい(みのぶ誌2019年8月号より)

 暑中お見舞い申し上げます。
 かまびすしい蝉の声が、いっそうの暑さを感じさせる今日この頃ですが、誌友の皆様方には愈々ご健祥のことと存じます。
 文永11年、今から凡そ750年もの昔、身延の地に入山された日蓮大聖人は「吹く風、立つ雲までも東の方と申せば、庵を出て身にふれ、庭に立ちてみるなり」と、故郷遥望の念に駆られ、風雨いとわず身延の峰にお登り遊ばされ、山頂より房州小湊の空を伏し拝して、ご両親様を追慕、感謝の誠を捧げられました。
 「貧道の身と生て、父母の孝養心に足らず」と、世間一般の人並みの親孝行が適わなかった事、更には「父母の墓を見る身となり難し」と、お墓参りすら出来なかった事が、日蓮大聖人の強い望郷の想いとなり、お棲まいの西谷ご草庵より少しでも高い峰に登り、決して房州小湊の地を拝する事は出来なくとも、東の方の空を仰ぎ、僅かでも故郷を感じたい、少しでもご両親様を心に感じたい、との一念で、道なき道を攀(よ)じられたのです。(合掌)

身延山の山頂から想いを乗せて回向風船を青空に飛ばそう
日時…8月11日(日)13時
費用…風船1つ1,000円
 私たちの生命は、ご両親様を始め多くのご先祖様から、連綿と受け継がれて来た絆です。
 盂蘭盆の季節、ご先祖様に感謝の想いを書き綴った回向風船を、空高く飛ばしてみませんか。
 標高1,153mの山頂は、皆様の想いが届きやすい場所です。
 天(そら)に近い分、皆様の心が通じやすい場所です。
・奥之院境内には模擬店も出店
・事前のお申し込みが便利です
お問合せ 奥之院思親閣
電話0556−62−0686