月刊教報 みのぶ誌 2022年10月号

祖山時報

「御廟所の風景展」開催 2022年8月10日
 8月10日より9月13日まで宝物館ロビーに於いて「御廟所の風景展」が開催された。
 これらは御廟法務所別当秋山義行師が描き、献花料を浄納頂いた御礼に、日蓮聖人の御遺文を入れた御廟所の絵をお渡ししているものである。
 秋山別当の「風景画を楽しみながら御遺文をお読み頂き、御祖師様の御心を感じて頂きたい」との思いが込められている。

早稲田大学応援部来山 2022年8月11日
 午後3時半より本堂前に於いて、内野日総法主猊下御臨場のもと、早稲田大学応援部によるスペシャルステージが奉納された。
 応援部から「新型コロナウイルス感染症によるストレスの溜まる日々が続くが、皆さまに元気とエールを届ける」と挨拶があり、その後、演技が始まった。
 応援団とチアリーダーズによる笑顔と活気溢れるパフォーマンスに、参拝者も足を止めて、見入っていた。
 内野法主猊下は「心が震えるような力強い応援を頂いた。誰かを力付けようという利他の思いと情熱をもって紡ぎ出された応援は、頑張る人に必ず届く」と挨拶をされた。

戦没者英霊施餓鬼会 2022年8月18日
 午後1時より仏殿納牌堂に於いて、浜島副総務導師のもと、小澤庶務部長、山本輪番事務長・法務部次長が副導師として列座し、在院生、僧道実修生が出仕して、戦没者英霊施餓鬼会が執り行われた。
 この法要は太平洋戦争に於いて犠牲となられた全ての英霊に対して回向供養を施すとともに、世界の平和を祈るためのものである。
 開式にあたり、灑水師、散華師が四周を移動し、堂内を浄める灑水散華が行われ、その後、式衆が入堂した。
 法要が進み、自我偈の訓読が始まると式衆が行堂し、施餓鬼壇を三匝しながら、立幡・灑水・焼香を行った。
 法要中には内野日総法主猊下が来臨され、戦没者の英霊に恭しく焼香を施し、哀悼の意を捧げられた。
 例年は、第3期信行道場生が総出仕しており、式衆だけでなく、法要の準備や司会進行などの諸役も務めている。本年は、新型コロナウイルス感染防止として、信行道場生の出仕を見送り、在院生、僧道実修生が出仕して、英霊へ供養を捧げた。

松葉谷御法難会 2022年8月27日
 午後1時より棲神閣祖師堂に於いて、豊田布教部長導師のもと小澤庶務部長、山本輪番事務長・法務部次長が副導師として列座し、在院生、僧道実修生が出仕して、松葉谷御法難会が執り行われた。
 松葉谷の御法難とは、日蓮聖人が法華経を弘通するために受けた四大法難の一つである。日蓮聖人は「立正安国論」を鎌倉幕府の前執権北条時頼に献進したが、その内容は、他宗を信仰することをやめ、法華経に帰依するように進言したものであった。それにより、幕府や他宗を信仰する人々の怒りをかい、文応元年(1260)8月27日の夜、大勢の暴徒は鎌倉・松葉谷の御草庵に押し寄せ、火を放ち焼き殺そうと図ったが、日蓮聖人は危ないところを弟子や信徒の助けによって逃れ、下総国(現在の千葉県)の富木常忍のもとに身を寄せた。
 法要では忍難慈勝の御生涯を送られた日蓮聖人に報恩の誠を捧げた。
 法要後には、梶山善生身延山布教師による法話が行われた。

丈六堂施餓鬼会 2022年8月28日
 午前11時より上ノ山丈六堂祖師堂に於いて、豊田布教部長導師のもと、布教部員、僧道実修生が出仕して、丈六堂施餓鬼会が執り行われた。
 読経が始まると、導師が施餓鬼壇に立幡・灑水・焼香の供養を施した。続いて、式衆、参列者も同様に行い、共に供養を捧げた。
 法要後には豊田部長が「想いのある霊位を供養すると共に、私たちが今ここに生きていることを支えて頂いている有縁無縁の霊位に供養することが大切」と挨拶をされた。

オペラ「日蓮の宇宙 曼荼羅世界」公演 2022年8月31日~9月1日
 8月31日は午後6時より、9月1日は午後3時より、身延山開闢750年を記念して、オペラ「日蓮の宇宙 曼荼羅世界」が新国立劇場オペラパレスに於いて公演された。
 これは世の中の平穏を祈られた日蓮聖人の御生涯とその精神をオペラにて表現したものである。

ウクライナ避難民支援コンサート 2022年9月10日
 午後2時より本堂に於いて、ウクライナ避難民支援コンサートが行われた。
 ロシア軍の侵攻が続くウクライナから、日本に避難してきたウクライナ人チェロ奏者の母娘が出演した。カタルーニャ民謡「鳥の歌」などを演奏し、アンコールでは唱歌「ふるさと」を演奏して、聴衆から温かな拍手が送られた。
 テチアナさんは首都キーウでウクライナ国立歌劇場のチェロ奏者を務め、娘のヤーナさんはフリーランスのチェロ奏者として活躍している。
 テチアナさんはキーウ、ヤーナさんはチェルニヒウで暮らしていたが、日本にいるテチアナさんの音楽仲間を頼り、3月末に来日した。

教箋