降、大火によって焼失し、現存する大鐘楼は明治十五年に再建されたものですが、「大鐘」のみは大火に耐え忍んできました。重さ約六トンにも及ぶ巨大な梵鐘の響きは、一里(約四㎞)四方にも響くと言われています。現在は毎朝五時と夕方四時半に身延山で修行している学僧らによって撞かれており、それ以外の時間に触れることは禁止されていますが、身延山内で変事が起きた場合に限って、その周知のために撞かれる場合があります。唯一大晦日のみ「除夜の鐘」として一般の参拝者も撞くことができ、身延山の新春の風物詩として定着しています。大 鐘身延山久遠寺境内(祖師堂前)
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