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七面山別当より別当 長谷川 寛清
神々の通られる道(みのぶ誌2013年1月号より)
 七面山山頂より、謹んで新年のお慶びを申し上げます。
 別当拝命より早いもので3度目の新年を迎えることとなりました。お陰様にて、平成23年2月に発願致しました七面山本殿・和光門等改修報恩事業は、まず平成23年の本殿中心の第一期工事にて、拝殿破風修復工事、幣殿屋根替え、釈迦堂外柱修復、鐘楼堂修復等の工事を完成することが出来ました。引き続き、昨年の第二期工事では、和光門の100年ぶりの改修を中心に、参籠殿廊下、外装の改修工事、正行殿入口改修工事、二之池鳥居立て替え等の諸工事を完成し、ご登詣の皆様に喜んで頂いております。これも七面大明神への深い信仰から、ご尽力下さった信徒の方々のお力であると心から御礼申し上げます。
 報恩事業円成の記念として、「みのぶ」誌でも毎月ご助力下さっておられます北畠聖龍画伯に、七面山のご来光の様子を台紙として、和光門等の散華を描いて頂きました。報恩事業に丹精下さった方々に、今月中にはお送りさせて頂きたいと思っております。また時を同じくして、月参りをされている写真家鹿野貴司氏の写真集「感応の霊峰七面山」が平凡社より出版されます。四季折々の七面山は勿論、信徒の目線にて、七面大明神と共に生きる人々の心を見事に写して下さいました。是非皆様にご覧頂きたいと思います。
 和光門の落成式に際して、別当以下、執事、山務員で法要をした時のことです。読経の声と共に、晴れ渡った空から、一気に霧が降りて来ました。門の周囲が深遠な霧に包まれたかと思うと、一陣の風が吹き、その霧が全てすーっと和光門に吸い込まれていったのです。再び陽光が差し、門からの一直線の参道が光り輝きました。「神々もこの参道を通っておられる」と実感した瞬間でした。一人でも多くの方に、同じ道をご登詣して頂きたいと願っております。