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七面山別当より別当 長谷川 寛清
霊峰富士への七面山唱題行(みのぶ誌2010年11月号より)
 七面山の随身門を抜けると遙拝所からの展望はまさに標高1700メートルの大パノラマです。殊に真東に聳え立つ霊峰富士は稜線まではっきりと姿を現し、富士を仰ぎ見る場所として、これ以上の所は無いと言っても過言ではありません。七面山はご来光の山と言われます。しかし春と秋の彼岸中日に、正面から昇るご来光を仰ぐことの出来るこの霊峰富士を抜きにして七面山のご来光を語ることは出来ません。明治維新の廃仏毀釈以前には、富士山頂には大曼荼羅の宝塔が建てられ、日蓮聖人像も奉安されていたことが研究発表されています。江戸時代、この七面山の遙拝所から、霊峰富士の宝塔に向かいお題目を唱える法華経信者の姿が想像されます。
 七面山では、11月26日より28日の日程にて「第6回唱題行の集い」が開催されます。私が別当に就任してからは、初めての集いとなります。以前は身延山布教部に長くお世話になっておりましたので、毎年研修道場にて錬成会を行い、唱題行をさせて頂きました。身延山では御廟所拝殿での唱題行が何よりも信徒にとってありがたい場所でありました。
 七面山での唱題行は、むしろ回峰行のように外に出て、七面大明神の霊域を巡る団扇太鼓を叩いての修行が可能です。一之池、二之池、影嚮石とパワースポットにはこと欠きません。今年は七面山奥之院まで、唱題修行をすることも予定しています。
 そして何より参加者の皆様と共に、遙拝所にて霊峰富士に対して、江戸時代のように心からお題目をお唱えしたいと思います。日蓮聖人が自ら富士千眼大菩薩と記された霊峰富士のご神体が皆さんのご修行を喜んで下さると信じるものです。多くの方々のご参加をお待ちしております。